学会大会2023:分科会詳細
本年の分科会は、大会初日の12月2日に、4つの分科会を開催する。各テーマの概要は次の通り。①は企画者(敬称略)②が趣旨。
【分科会1】
災害復興及び大規模災害時特有の法原理・原則
①山崎栄一(関西大学社会安全学部)
②「災害復興法理論研究会」(学会の公募研究会 2022年度採択)による報告をもとにディスカッションを行います。災害復興に加えて、緊急事態・大規模災害時特有の法原理・原則についての検討を図ることで、首都直下・南海トラフ地震等にも堪えうる災害復興法理論を構成し、将来における立法提案の基礎とすることを目指します。
【分科会2】
地域が抱える傷―「集合的トラウマ」を捉えるために
①大門大朗(福知山公立大学地域経営学部)
②この分科会では、災害が心理的な傷を個人に残すだけでなく、地域が抱える傷―集合的トラウマ―をも残す側面について日本各地の事例から迫ります。「自然と科学」、「語りの場」、「ふるさとの喪失」、「多重被災」のキーワードから集合的トラウマを捉え、より良い復興に向けた実践についてフロアのみなさんと議論を深めます。
【分科会3】
地方公共団体、政府に依る災害廃棄物処理とボランティアの連携につい
て語る
①高田昭彦(復興ボランティアタスクフォース)
②東日本大震災以降に、廃棄物処理法/災害対策基本法が改正され、超大規模災害での廃棄物処理に道が付けられた。近年はボランティアが災害廃棄物の運搬を代行しており、地方公共団体/政府との連携を考える必要があろう。とりわけ、毎年起きる水害では混乱が指摘されており、地震だけでは無く台風、水害での対応も考えたい。
【分科会4】
北海道胆振東部地震から5年、報道対応と情報発信について考える
①定池祐季(東北学院大学)
②胆振東部地震の被災地厚真町では、様々な模索をしながら取材対応・報道対応を続けている。本企画では、以下の登壇者と共に、5年間の報道対応を振り返りながら「6年目以降」に向けた復興情報の発信等について考えていく。小山敏史・福島英博(厚真町まちづくり推進課)、所澤新一郎(共同通信社)、津久井進(兵庫県弁護士会)