ごあいさつ(2020年9月)

大矢根 淳

日本災害復興学会会長
専修大学人間科学部教授
大矢根淳

復興に資する学会活動の発信力強化に向けて
~学会ホームページのリニューアル~

 そろそろ2020年度秋学期が始まるところ、何より今、このコロナ禍のただなか、春先から昨日・今日、そして秋・冬に向けての日常を定まらぬ心持ちで過ごしています。目の前のあらゆる出来事が、そうしたフィルターを介したところで見えてきてしまいます。災害・惨禍の復興に対峙する科学的実証的研究・実践に関わる一学徒として、そうした感覚に囚われがちな自身を叱咤しつつ日々を送っております。

 さて、このたび、本学会のホームページ、今、皆さんにご覧いただいているこの画面が一新されました。

 昨年度まで、学会創設10周年事業が様々に企画されて進められてまいりましたが、その機に、学会創設当初の意気込みや具体的活動の数々を振り返るべく、ホームページ各所を覗いてみました。しかしながら、もう何年も更新の行われていないところ、バナーがあるけれどもそもそも記述のないところ、パスワードを打たないと入れないところ(しかしながら誰にパスワードをたずねればいいのかもよくわからないところ)、つまり学会活動の今が適切に映し出されていないところが多々見えて参りました。

 また、この10年で、人々が手にするコンピュータ事情も激変し、言わずもがなですが、スマホといういわば携帯電話型コンピュータが普及し、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス:Twitter/Facebook/Line/Instagram…)が日常的なコミュニケーションの場となってきていて、回りの研究組織のホームページには、それらが埋め込まれているところも見られるようになってきました。

 ホームページによる学会の発信力強化が求められている…、という言説については理解しているつもりではあったのですが、現実的にそれでは何をどうすれば、それには誰がどう動けば…等々、なかなか初動に結びついていきませんでした。これまで学会で使っていたサーバーの利用期限が迫っているところからお尻に火がついて、にわかに昨年度から理事会でホームページのリニューアルが議論されて予算枠が設けられ、総務委員会のもとにHPリニューアル小委員会が置かれました。実践的に役立つように、そして、これまでの学会活動の蓄積のプラットホーム化に向けて、リニューアル作業が進められてきました。

 おりしもこのコロナ禍で、オンライン会議・授業等が日常化し、極短期間に否応なく、ITCスキルが驚くほど普及して、いわゆるネット利用に対するハードルはかなり低くなってきたのではないでしょうか。これを機に、学会ホームページの機動力・稼働性をあげて、復興の現場に適切に資するよう、充実させていきたいと考えております。

皆様のアドバイス、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

(2020年9月)

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